HYPNOTIC DOLLS annex
企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。
年始になりました。。が。
- 2010/01/05 (Tue) |
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御子柴×式部。じれったい系?←
年末年始もしもシリーズ。その2。
(詳細はひとつ前の記事を参照して下さいね)
2話目は王道の御子式。
第一がまだ2人だった頃という設定で、まだ年末の話です。
2009年で云うと12月29日くらいの。
この続きの、あまぁ~い話が書きたいな。。
こちらにおいでくださっている皆様に。。
A Happy New Year!!
今年もよろしくお願いします♪
年末年始もしもシリーズ。その2。
(詳細はひとつ前の記事を参照して下さいね)
2話目は王道の御子式。
第一がまだ2人だった頃という設定で、まだ年末の話です。
2009年で云うと12月29日くらいの。
この続きの、あまぁ~い話が書きたいな。。
こちらにおいでくださっている皆様に。。
A Happy New Year!!
今年もよろしくお願いします♪
―an Eternal Yard―
「スゴいね~!やっぱ笑太君は運が強いんだぁ」
面倒臭くても立場上欠席するのは許してもらえない特刑の忘年会。
運がいいのか悪いのか、出席者全員強制参加のゲームで一等になった景品に、遊園地の無料入場券を貰った。
それはお節介にもペアチケットで、俺の手元を覗き込んで清寿が嬉しそうに云った。
「強運だったら特刑の総隊長なんかやってねぇな」
溜め息混じりで答えると、清寿は困った顔で肩を竦めた。
「でもね。運は良い方だと思うよ」
「良くはないだろ」
「自分のことは自分じゃ分からないって云うから」
「意味分かんねーよ」
毎日一緒にいれば笑顔も見慣れて、こんな状況でもムカつかなくなった。
「そのまんまの意味だって」
歌うように云う、語尾が楽しそうに跳ねる。
「運が悪かったらもうとっくに生きてないね、笑太君は」
反論のしようも無い。それは事実。
俺が黙ると清寿は、でしょ?と声も無く云って、俺の手からチケットを取り上げた。
「あれ?これって使用期限がもうすぐだよ」
指で示された日付を見て、鼻で笑ってしまった。
仕事納めの日の夜の忘年会で、後数日しか使えないチケットをくれるってところが実に特刑らしいじゃないか。
「じゃあ明日」
チケットを取り返して、裏にも目を通す。
「。。いや、明後日」
清寿はきょとんとした表情(かお)で俺を見て、軽く首を傾げた。
「え。。?」
返事が無いのでじれったくなる。
「明後日」
もう一度念を押すように云う。
「明後日?」
パチパチと大袈裟にまばたきをしている顔を覗き込む。
「笑太君。それって僕と行くってこと?」
驚いた。。
「他の誰と行くんだよ?」
嬉しそうな表情(かお)をしてたから当然そう思っているんだとばかり思っていたのに、そうじゃなかったのか。
「藍川隊長とか。。同居人さんとか。。」
少し俯いて、でも、前髪の間から困惑した様な表情は見えている。
「予定入ってんなら他の日でも。。」
「ねぇ、笑太君!」
言葉を遮るように、清寿が緊張した声で俺を呼んだ。
「僕とで、いいの?」
任務外の時にしては珍しく、顔が笑ってない。
「だから。。お前以外の誰と行くんだよ?って」
つまらない事を訊くな、という表情(かお)を、頑張って作る。
「明後日、大晦日だよ?」
はにかんだように微笑み、清寿がまた首を傾げた。
「ほらここに、カウントダウンのイベントに入場可って書いてある。そういうの観たこと無いだろ、清寿?」
「うんっ!行ってみたい!でも。。笑太君は人の多い所嫌いでしょ?」
「1年に1度くらい我慢してやるよ」
滑るような動作で再びチケットを奪うと、俺の瞳を見てからにっこりと笑った。
「笑太君より僕の方が強運なのかもね」
それを頭の上に掲げて見上げている楽しそうな横顔を見ながら、こそっと小さく吐息をついた。
「ああ。確実にな」
自分では当然だと思っていても言葉にして云わなきゃ伝わっていないことが、俺達の間にはまだきっと、沢山有る。
来年はもう少しそれを減らそうか。。
―End―
「スゴいね~!やっぱ笑太君は運が強いんだぁ」
面倒臭くても立場上欠席するのは許してもらえない特刑の忘年会。
運がいいのか悪いのか、出席者全員強制参加のゲームで一等になった景品に、遊園地の無料入場券を貰った。
それはお節介にもペアチケットで、俺の手元を覗き込んで清寿が嬉しそうに云った。
「強運だったら特刑の総隊長なんかやってねぇな」
溜め息混じりで答えると、清寿は困った顔で肩を竦めた。
「でもね。運は良い方だと思うよ」
「良くはないだろ」
「自分のことは自分じゃ分からないって云うから」
「意味分かんねーよ」
毎日一緒にいれば笑顔も見慣れて、こんな状況でもムカつかなくなった。
「そのまんまの意味だって」
歌うように云う、語尾が楽しそうに跳ねる。
「運が悪かったらもうとっくに生きてないね、笑太君は」
反論のしようも無い。それは事実。
俺が黙ると清寿は、でしょ?と声も無く云って、俺の手からチケットを取り上げた。
「あれ?これって使用期限がもうすぐだよ」
指で示された日付を見て、鼻で笑ってしまった。
仕事納めの日の夜の忘年会で、後数日しか使えないチケットをくれるってところが実に特刑らしいじゃないか。
「じゃあ明日」
チケットを取り返して、裏にも目を通す。
「。。いや、明後日」
清寿はきょとんとした表情(かお)で俺を見て、軽く首を傾げた。
「え。。?」
返事が無いのでじれったくなる。
「明後日」
もう一度念を押すように云う。
「明後日?」
パチパチと大袈裟にまばたきをしている顔を覗き込む。
「笑太君。それって僕と行くってこと?」
驚いた。。
「他の誰と行くんだよ?」
嬉しそうな表情(かお)をしてたから当然そう思っているんだとばかり思っていたのに、そうじゃなかったのか。
「藍川隊長とか。。同居人さんとか。。」
少し俯いて、でも、前髪の間から困惑した様な表情は見えている。
「予定入ってんなら他の日でも。。」
「ねぇ、笑太君!」
言葉を遮るように、清寿が緊張した声で俺を呼んだ。
「僕とで、いいの?」
任務外の時にしては珍しく、顔が笑ってない。
「だから。。お前以外の誰と行くんだよ?って」
つまらない事を訊くな、という表情(かお)を、頑張って作る。
「明後日、大晦日だよ?」
はにかんだように微笑み、清寿がまた首を傾げた。
「ほらここに、カウントダウンのイベントに入場可って書いてある。そういうの観たこと無いだろ、清寿?」
「うんっ!行ってみたい!でも。。笑太君は人の多い所嫌いでしょ?」
「1年に1度くらい我慢してやるよ」
滑るような動作で再びチケットを奪うと、俺の瞳を見てからにっこりと笑った。
「笑太君より僕の方が強運なのかもね」
それを頭の上に掲げて見上げている楽しそうな横顔を見ながら、こそっと小さく吐息をついた。
「ああ。確実にな」
自分では当然だと思っていても言葉にして云わなきゃ伝わっていないことが、俺達の間にはまだきっと、沢山有る。
来年はもう少しそれを減らそうか。。
―End―
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