HYPNOTIC DOLLS annex
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あげたいもの。その2。
- 2009/09/20 (Sun) |
- Novel |
- CM(2) |
- Edit |
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お題『清寿にあげたいもの』
式部×御子柴。
ひとつ前の話の続きです。
清寿の誕生日、当日。。
貴女なら何処へ連れて行ってあげたいと思う?
式部×御子柴。
ひとつ前の話の続きです。
清寿の誕生日、当日。。
貴女なら何処へ連れて行ってあげたいと思う?
―Where do you take me?―
前日に打ち合わせしておいた待ち合わせ場所で。。。
言葉を失って立ち竦む清寿に、笑い掛ける。
「驚いたか?」
得意げな表情(かお)の俺に向けて、笑顔が弾けた。
「驚いた!!」
このリアクションが貰えれば、俺の計画はほぼ成功。
「突っ立ってんなよ」
差し伸べた手のひらを握り返してきた手を、引き寄せる。
清寿はもう一度、改めて微笑を浮かべ直すと、俺から手を離して反対側に回り込んだ。
「カッコいい~♪これどーしたのー?」
ドアを開けると、四駆の助手席にひらりと乗り込んできた。
「保井さんに借りてきた」
横から俺の腿に乗り上げるようにして運転席を見たり、後部座席を覗き込んだりしてはしゃぐ清寿の様子を、冷静さを装って観察する。
事情を話したら快く愛車を一台貸してくれた保井さんに感謝。
「運転するの、久しぶりでしょ?」
「この車視界高いしスピード出るし気分いいぞ。後で替わってやろうか?」
特刑処刑隊員は運転免許の取得が必須となっていて、俺も清寿も大型車や大型バイクの免許まで持っている。
「うん!」
清寿が大きく頷いたのを視界の端に見ながら、車を発信させた。
「わ~、気持ちいいね~」
開け放した窓から入ってくる風に髪をなびかせながら、歓声を上げる。
こんなに喜んで貰えると思っていなかったから俺まで嬉しくなってきた。
「でも、笑太君。。。どこに向かっているの?」
はははっ!と笑って誤魔化して、答えを保留する。
「ねぇ!どこ行くの?!」
それ教えたらサプライズにならねぇだろーが。
「今日一日お前に付き合えってわがままに付き合うんだから、行き先くらいは俺が決めてもいいだろ?それともどうしても行きたい所があったとか?」
千切れるかと思うくらい首を強く左右に振ってから、清寿は微笑んだ。
「笑太君と一緒にどこに行こう?って色々考えてたんだけど、全部忘れたっ」
ならばこれから行く先が、お前が考え付かなかった場所でありますように、と、祈るだけ。
そもそも今日の有給休暇も、数日前に突然告げられた清寿本人からのサプライズ。
誕生日に俺が欲しい、と云うのなら、独占されてやる。
けど云いなりになるのは性に合わない。
「笑太君。ヒントは?」
好奇心に瞳を輝かせて、清寿は俺の横顔を凝視している。
「ヒント?何の?」
何を訊きたいか解っていて知らばっくれるのはお約束だろ?
「笑太君の意地悪っ」
答えないと知っていて訊くのは駆け引き。
べっ!と舌を出した清寿の渋い表情(かお)を見て笑う。
「じゃ、ひとつだけヒント」
表情が一転して、目が輝く。
「今年も行こうって云ってて、忙しくてまだ行けてない所」
紫の瞳が上を向き、必死に答えを探している。
「分かった?」
「分かんない」
「ちょっと考えればすぐ分かるハズなんだけどな」
お前を連れて行きたい場所までは後少しの道のり。
それまでに正解に辿りつかなければ俺の勝ち。
しばらく黙って考え込んでいた清寿が諦めたように肩で深く息をして、俺の方へ大きく身体を乗り出してきた。
赤信号で停車した隙に奪われたのは、俺の唇。
「待て、清寿!運転中っ」
「先にお礼!ご馳走様!!」
動揺して、車体が左右に揺れる。
「。。。なんか違わねぇ、それ???」
絶句した俺の顔を見て、助手席で笑い転げる清寿。
「違わない、違わない。ホラ、ちゃんと前見て運転して!」
結局手のひらの上で転がされてんのは俺の方。。。だな。。。
―End―
前日に打ち合わせしておいた待ち合わせ場所で。。。
言葉を失って立ち竦む清寿に、笑い掛ける。
「驚いたか?」
得意げな表情(かお)の俺に向けて、笑顔が弾けた。
「驚いた!!」
このリアクションが貰えれば、俺の計画はほぼ成功。
「突っ立ってんなよ」
差し伸べた手のひらを握り返してきた手を、引き寄せる。
清寿はもう一度、改めて微笑を浮かべ直すと、俺から手を離して反対側に回り込んだ。
「カッコいい~♪これどーしたのー?」
ドアを開けると、四駆の助手席にひらりと乗り込んできた。
「保井さんに借りてきた」
横から俺の腿に乗り上げるようにして運転席を見たり、後部座席を覗き込んだりしてはしゃぐ清寿の様子を、冷静さを装って観察する。
事情を話したら快く愛車を一台貸してくれた保井さんに感謝。
「運転するの、久しぶりでしょ?」
「この車視界高いしスピード出るし気分いいぞ。後で替わってやろうか?」
特刑処刑隊員は運転免許の取得が必須となっていて、俺も清寿も大型車や大型バイクの免許まで持っている。
「うん!」
清寿が大きく頷いたのを視界の端に見ながら、車を発信させた。
「わ~、気持ちいいね~」
開け放した窓から入ってくる風に髪をなびかせながら、歓声を上げる。
こんなに喜んで貰えると思っていなかったから俺まで嬉しくなってきた。
「でも、笑太君。。。どこに向かっているの?」
はははっ!と笑って誤魔化して、答えを保留する。
「ねぇ!どこ行くの?!」
それ教えたらサプライズにならねぇだろーが。
「今日一日お前に付き合えってわがままに付き合うんだから、行き先くらいは俺が決めてもいいだろ?それともどうしても行きたい所があったとか?」
千切れるかと思うくらい首を強く左右に振ってから、清寿は微笑んだ。
「笑太君と一緒にどこに行こう?って色々考えてたんだけど、全部忘れたっ」
ならばこれから行く先が、お前が考え付かなかった場所でありますように、と、祈るだけ。
そもそも今日の有給休暇も、数日前に突然告げられた清寿本人からのサプライズ。
誕生日に俺が欲しい、と云うのなら、独占されてやる。
けど云いなりになるのは性に合わない。
「笑太君。ヒントは?」
好奇心に瞳を輝かせて、清寿は俺の横顔を凝視している。
「ヒント?何の?」
何を訊きたいか解っていて知らばっくれるのはお約束だろ?
「笑太君の意地悪っ」
答えないと知っていて訊くのは駆け引き。
べっ!と舌を出した清寿の渋い表情(かお)を見て笑う。
「じゃ、ひとつだけヒント」
表情が一転して、目が輝く。
「今年も行こうって云ってて、忙しくてまだ行けてない所」
紫の瞳が上を向き、必死に答えを探している。
「分かった?」
「分かんない」
「ちょっと考えればすぐ分かるハズなんだけどな」
お前を連れて行きたい場所までは後少しの道のり。
それまでに正解に辿りつかなければ俺の勝ち。
しばらく黙って考え込んでいた清寿が諦めたように肩で深く息をして、俺の方へ大きく身体を乗り出してきた。
赤信号で停車した隙に奪われたのは、俺の唇。
「待て、清寿!運転中っ」
「先にお礼!ご馳走様!!」
動揺して、車体が左右に揺れる。
「。。。なんか違わねぇ、それ???」
絶句した俺の顔を見て、助手席で笑い転げる清寿。
「違わない、違わない。ホラ、ちゃんと前見て運転して!」
結局手のひらの上で転がされてんのは俺の方。。。だな。。。
―End―
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COMMENT
ハピバです~
尻にしかれる笑太はくすぐったくなる可愛さでした。清ちゃんの溢れた気持ちがキスで…なんて私がお持ち帰りしちゃいますよ!清ちゃんの小悪魔(笑)♪
ハピバでした。。
本館では逆のCPで書いているせいか。。
亭主関白ぶりたい笑太と遣り手の嫁(=清寿)みたいになってしまいました(苦笑
お持ち帰りするならラッピングしなきゃ←次回作の予告??