HYPNOTIC DOLLS annex
企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。
Christmas Eve 。。なので。
- 2009/12/24 (Thu) |
- Novel-御子式- |
- CM(2) |
- Edit |
- ▲Top
イブ当夜に滑り込みで。。
三上×式部←御子柴。Bitter&Sweet?←
笑太君、下克上。
つやつやのダークチョコでコーティングされた濃厚なチョコレートのクリスマスケーキのイメージで←どんなだ?!(汗
三上×式部←御子柴。Bitter&Sweet?←
笑太君、下克上。
つやつやのダークチョコでコーティングされた濃厚なチョコレートのクリスマスケーキのイメージで←どんなだ?!(汗
― 最愛 ―
本日の任務完了報告を終えて。
部長室から更衣室へ向かう法務省特刑部内の廊下で。
「なぁ清寿。朝から思ってたんだけど」
横を歩いていた清寿が顔を上げて、俺を見る。
「声、おかしくね?」
笑顔は変わりないのに瞳だけが曇った。
お前が戸惑うと分かっていて云った事だから、そんな変化も見逃さない。
「そう。。。かな?」
曖昧に笑いながら答えて、俺の視線から逃れるように目を逸らせた。
「風邪でもひいた?」
白い手袋に包まれた、男にしては細くて長い指で躊躇いがちに咽喉に触れると少し俯いて、首を横に振る。
「ううん。そんなことない。。。よ?」
予想した通りの、歯切れの悪い返事。
首筋から顎、唇へ触れてゆく指先の動きを目で追う。
今、何を思い出している?
昨夜の余韻。。。?
「昨夜(ゆうべ)さ、どこに居た?」
驚いたように俺を見てから、困ったように笑って。
「。。。普通に。うちに。。。」
「俺、偶然見掛けたんだ。お前が三上さんと腕を組んで歩いているところ」
一瞬にして唇から血の気が引いた。
「見間違いじゃない?僕、昨夜は。。。」
「清寿のこと、他人と見間違えるワケないだろ」
続けようとしていた言葉を飲み込んで、清寿は黙り込んだ。
「そういう関係なんだな。。。」
足が止まりかけた清寿の腰に手を当てて、同じ速さで歩かせる。
「そんなの笑太君には全く関係ないことだよ」
「関係あるよ」
耳元に口を寄せて、囁くように云う。
「お前が好きなのは俺だとばかり思ってた」
「。。。っ?!」
勢い良く俺の方を向いた清寿の髪が、目の前でふわりと広がった。
「違ったんだな」
極力冷静に。感情を抑えて。
「確かにね、そういう時期もあった」
清寿も同じように自分に言い聞かせているのだろう。
一旦口を噤むと、咽喉を鳴らして唾を飲み込んだ。
「僕には笑太君しか居ないって信じてた。前は」
笑っていない。
だからそれは本心(しんじつ)なのだろう。
「前は、か」
呟いた俺を横目で見て、笑った。
「自分のものみたいに思ってた?」
茶化すような、軽やかな口調。
冗談、とでも思っているのだろう。
「そうじゃねぇけど。他人(ひと)のモノになってるとはね、驚いた」
笑みが消えて、沈黙。
更衣室の前に着き、ドアを開け、清寿の背中を押すようにして中へ。
「三上さんは僕が一番キツい時に手を差し伸べてくれて。。。」
俺達の他に誰も居ないのを確かめて、清寿が口を開いた。
「僕の方から三上さんを好きになったんだ」
云い終えて下唇を軽く噛み、頬にはにかんだような笑みを浮かべて。
「けどさ、あの人忙しいからたまにしか一緒に居られねぇんじゃねぇの?」
目を伏せて、溜め息をつく。
「うん、そう。でも。。。たま~にでもね、ひとりじゃなくていいのが嬉しい」
「ひとりは嫌、だったな。。。」
「ん。。。昼間は笑太君やみんなと居るからいいんだけど、夜が、ツラくて」
長い睫毛が微かに震えているのに気付いた。
「笑太君には同居人さんが居るから、だから、笑太君の事は諦めた」
抱き締めてやりたい。
衝動的に、身体が動いていた。
「もう遅い?」
「遅いよ。。。笑太君」
背中に回されてきた腕に、一縷の望みを掛けて。
「清寿。。。ひとりにしないから」
今夜はクリスマスイブ。
今なら奇跡が起こせる気がする。
「約束、出来る?」
「それでお前の気が済むんなら、約束なんていくらでもしてやる」
「まるでプロポーズ、だね」
俺の肩に顔を埋めて、清寿が笑った。
「今夜は朝まで、一緒に過ごそう」
抱え込むように頭を抱き、髪に指を梳き入れて、撫で下ろす。
「好きだよ、清寿」
求め合って重ねた唇から、甘い吐息が零れた。
―End―
本日の任務完了報告を終えて。
部長室から更衣室へ向かう法務省特刑部内の廊下で。
「なぁ清寿。朝から思ってたんだけど」
横を歩いていた清寿が顔を上げて、俺を見る。
「声、おかしくね?」
笑顔は変わりないのに瞳だけが曇った。
お前が戸惑うと分かっていて云った事だから、そんな変化も見逃さない。
「そう。。。かな?」
曖昧に笑いながら答えて、俺の視線から逃れるように目を逸らせた。
「風邪でもひいた?」
白い手袋に包まれた、男にしては細くて長い指で躊躇いがちに咽喉に触れると少し俯いて、首を横に振る。
「ううん。そんなことない。。。よ?」
予想した通りの、歯切れの悪い返事。
首筋から顎、唇へ触れてゆく指先の動きを目で追う。
今、何を思い出している?
昨夜の余韻。。。?
「昨夜(ゆうべ)さ、どこに居た?」
驚いたように俺を見てから、困ったように笑って。
「。。。普通に。うちに。。。」
「俺、偶然見掛けたんだ。お前が三上さんと腕を組んで歩いているところ」
一瞬にして唇から血の気が引いた。
「見間違いじゃない?僕、昨夜は。。。」
「清寿のこと、他人と見間違えるワケないだろ」
続けようとしていた言葉を飲み込んで、清寿は黙り込んだ。
「そういう関係なんだな。。。」
足が止まりかけた清寿の腰に手を当てて、同じ速さで歩かせる。
「そんなの笑太君には全く関係ないことだよ」
「関係あるよ」
耳元に口を寄せて、囁くように云う。
「お前が好きなのは俺だとばかり思ってた」
「。。。っ?!」
勢い良く俺の方を向いた清寿の髪が、目の前でふわりと広がった。
「違ったんだな」
極力冷静に。感情を抑えて。
「確かにね、そういう時期もあった」
清寿も同じように自分に言い聞かせているのだろう。
一旦口を噤むと、咽喉を鳴らして唾を飲み込んだ。
「僕には笑太君しか居ないって信じてた。前は」
笑っていない。
だからそれは本心(しんじつ)なのだろう。
「前は、か」
呟いた俺を横目で見て、笑った。
「自分のものみたいに思ってた?」
茶化すような、軽やかな口調。
冗談、とでも思っているのだろう。
「そうじゃねぇけど。他人(ひと)のモノになってるとはね、驚いた」
笑みが消えて、沈黙。
更衣室の前に着き、ドアを開け、清寿の背中を押すようにして中へ。
「三上さんは僕が一番キツい時に手を差し伸べてくれて。。。」
俺達の他に誰も居ないのを確かめて、清寿が口を開いた。
「僕の方から三上さんを好きになったんだ」
云い終えて下唇を軽く噛み、頬にはにかんだような笑みを浮かべて。
「けどさ、あの人忙しいからたまにしか一緒に居られねぇんじゃねぇの?」
目を伏せて、溜め息をつく。
「うん、そう。でも。。。たま~にでもね、ひとりじゃなくていいのが嬉しい」
「ひとりは嫌、だったな。。。」
「ん。。。昼間は笑太君やみんなと居るからいいんだけど、夜が、ツラくて」
長い睫毛が微かに震えているのに気付いた。
「笑太君には同居人さんが居るから、だから、笑太君の事は諦めた」
抱き締めてやりたい。
衝動的に、身体が動いていた。
「もう遅い?」
「遅いよ。。。笑太君」
背中に回されてきた腕に、一縷の望みを掛けて。
「清寿。。。ひとりにしないから」
今夜はクリスマスイブ。
今なら奇跡が起こせる気がする。
「約束、出来る?」
「それでお前の気が済むんなら、約束なんていくらでもしてやる」
「まるでプロポーズ、だね」
俺の肩に顔を埋めて、清寿が笑った。
「今夜は朝まで、一緒に過ごそう」
抱え込むように頭を抱き、髪に指を梳き入れて、撫で下ろす。
「好きだよ、清寿」
求め合って重ねた唇から、甘い吐息が零れた。
―End―
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COMMENT
ちょこれいと!
ちょっと弱気な笑太君が愛おしいです。
ごちそうさまでした!
かなりビターな、ね。
8巻表紙記念ってことで(笑
あれって。。誘ってません?清寿ってば!!
←妄想暴走(爆
年末の話はu-さまお待ちかねのあのCPで書きます。。あ。待ってない?(^-^ヾ
Coming Soon!!