HYPNOTIC DOLLS annex
企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。
薬が効きにくい。。
- 2011/06/19 (Sun) |
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お題7作目。
三上×式部。R18。。かな?
あることに怯えて甘やかされたい清寿と、
ちょっぴりヤキモチ妬いている三上さん。
アナタはボクのクスリ、というイメージ、
T.M.R『Meteor』な雰囲気で。
三上×式部。R18。。かな?
あることに怯えて甘やかされたい清寿と、
ちょっぴりヤキモチ妬いている三上さん。
アナタはボクのクスリ、というイメージ、
T.M.R『Meteor』な雰囲気で。
―7.薬が効きにくい~Meteor~
後頭部に硬い物が強く押し付けられて。
微かな振動と同時にカチッという安全弁が外される音がした。
かなり大きな口径の銃だ。。例えばデザートイーグルの様な。
唾を飲み込んだ音が驚くほど大きく聴こえて、背筋が冷たくなる。
貴方にもう一度会いたかった。
触れられなくても、顔を、姿を見るだけでいい。
出来たら。。声が聴きたかった。
瞼を閉じて大きく息を吸う。
こんな終わりは不本意だけどこの状況では諦めるしかない。。よね。
さよならも云えないのは悲しいけれど、お互い覚悟は出来ている筈だから。
深く深く空気を吐き出す。
『最期に云い残すことはあるか?』
この声。。まさか!
今僕に銃口を向けているのは笑太く。。 ?
「眠れれば悪夢、眠れなくても悪夢のような現実ばかりでは報われないな」
パンッと頬を軽く打たれて、ハッと目を開ける。
「しょ。。尊人。。さん?」
僕の顔を真上から覗き込んでいたのは三上さんで、優しさとも憐みともとれる柔らかい笑みを確認した次の瞬間、こめかみから瞼へくちづけされる。
「ひどくうなされてた。どんな夢を見てたんだ?」
鼻梁から頬へと啄む唇が、何でもない事のようにさり気なく、しかし本当はとても気にしてくれていると分かる真剣さを秘めた口調で訊く。
「僕。。何か云ってましたか?」
返した問いの語尾は重ねられた唇と応えるように添わせた舌に絡め取られて、淡く甘く溶けた。
背中に回された手に抱き取られれば首に腕を回して答えて、触れ合った素肌があっという間に熱を帯びる。
「尊人さん。僕の名前、呼んで下さい」
耳朶を唇で甘く噛みながら吐息の様に、清寿、と、何度も何度も。
「もう一度抱いて、くれませんか」
この夜が明けて次にこうして過ごせるまでの間に何かあっても後悔しないで済むように。
「眠れなくなるぞ?」
からかう様な口調と笑みにつられて微笑む。
「尊人さんの傍なら眠れます。貴方さえ居れば僕は大丈夫」
睡眠薬も精神安定剤も効きづらい体質の僕にとって三上さんは、一番大切で、大好きで、正気でいられる為のクスリみたいな存在。
「今の夢を忘れたいんです。。お願い」
じっと見つめて、懇願する。
ただ声が嗄れるまで抱かれて頭の中が真っ白になったまま眠りに落ちることが出来たらそれでいい。
例え夢の中での出来事とは云え僕を処刑しようとしていたあのひとの気配と銃口の感触を記憶から消し去りたい。
「寝言とは云え他の男の名を呼ばれるのは不愉快なものなんだな」
「え。。?」
「他の誰の事も考えられないようにしてやるから、覚悟しなさい」
頬を指で掴まれ息を吸うほんの少しのインターバルだけ与えられて繰り返されるくちづけで意識も身体も蕩かされて、目の前の男(ひと)だけしか見えなくなった。
―End―
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