HYPNOTIC DOLLS annex
企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。
自虐。。
- 2011/06/23 (Thu) |
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お題8作目。
五十嵐×式部。R15?
三上×式部←御子柴、五十嵐×上條前提。
35歳というのはそんなにオトナじゃない。
。。そんな話。。ですかね?(苦笑
普段は地位も名誉も実力もある。
遊び慣れているようにも見える。
でも本気の恋愛には不器用。。
五十嵐のイメージ捏造しまくり←今更ww
執筆中BGMはASKAの『ID』でした。
五十嵐×式部。R15?
三上×式部←御子柴、五十嵐×上條前提。
35歳というのはそんなにオトナじゃない。
。。そんな話。。ですかね?(苦笑
普段は地位も名誉も実力もある。
遊び慣れているようにも見える。
でも本気の恋愛には不器用。。
五十嵐のイメージ捏造しまくり←今更ww
執筆中BGMはASKAの『ID』でした。
―8.自虐~ID~
「その容姿で頭脳明晰、身体能力も高くて、若くして特刑幹部。。」
一旦言葉を切って指に持っていた煙草を燻らせ紫煙を吐き出すと、五十嵐は薄く笑った。
「それ以上望むものなんてもうあんまり無いよなぁ、式部?」
目の前に立つ美貌の副隊長は破顔して、困ったような笑みを浮かべた。
「お褒めに預かり光栄です。はい、これ今日の報告書」
「御子柴は?」
「先に帰りました。約束があるとかで」
誰との?と訊かせない雰囲気を式部が醸したので、御子柴の約束の相手は大体予想がついた。
「ふられたのか?」
指でデスクの内側、自分の横に来るよう示すと、式部は首を横に軽く傾げながらもそれに従って五十嵐の横に立った。
そして、手を伸ばすといつもなら笑顔のまま拒絶するのに今日は身を引かずに顔に触れさせて、冷ややかに云い放った。
「総隊長とはそもそもそう云う関係ではありませんから」
真っ直ぐに肩へと落ちる濃紺の髪を掬い取ると、五十嵐は指先で式部の頬を撫でた。
「そんな表情(かお)されるとキスしたくなるってぇの、解るなぁ」
そう云われて本心が顔に出ていたと悟り、式部は微笑で表情を隠した。
「してみますか?」
意外な答えに五十嵐は目を見開いた。
「でも僕にそんなコトしたら可愛い恋人さんに嫌われますよ」
「ああ。確かに」
つ、と手を引いた五十嵐を見て目を細めると、可笑しそうに笑った。
「それに三上さんを敵に回す気は無いしな」
その笑みが、その一言で明らかに曇った。
「そのくらいじゃ怒りませんよあの人は。僕と笑太君との事を知っていても何にも云いませんから」
式部は恐らく他の誰に対しても隠しているであろう事をさらりと口にして、だってアナタは知っているんでしょう?という表情をして、黙った。
咥えていた煙草を吸い殻の山が出来ている灰皿で揉み消すと、五十嵐はもう一度その頬に手を伸ばした。
「何故御子柴に抱かれる?」
すっ、と短く息を吸って、しばらく間を置いてから答えが返ってきた。
「僕を欲しいと云ってくれるから」
煙草の香りが染み付いた指が、頬から後方へ滑る。
「なら、三上さんと付き合っている理由は?」
「こんな僕でも必要としてくれるから」
美しく微笑んだ式部に苦笑しながら、五十嵐はその頭を引き寄せた。
「自己評価が低いのがお前の悪いところだ」
唇を重ねられ、舌を入れられた時だけ式部は躊躇いを見せたが、頭を押さえられているので観念したようにそれを受け入れて。
意図の見えないくちづけに応えながらも身体が反応するのを抑えられず、唇が離された時肩で呼吸(いき)をしながら、潤んだ瞳を隠すように伏せた。
「望めば手に入るのに、失うのを怖れて望まれるのを待っている。。ズルいな」
糾弾する様に云う五十嵐の顔を見ずに、口角を上げて小さく笑った。
「ケンカでもしたんですか?恋人さんと」
「おまっ。。大人になったな、式部」
五十嵐は言葉に詰まって、呆れたように呟いた。
「この事は三上さんにはナイショにしておきます。もちろん上條隊長にも」
乱れた髪を直しながら顔を上げるとにっこりと笑って、式部はその傍らから離れた。
「望んでも手に入らないモノの方が多いって、何でも持っていそうな人から教えられましたので。。多くを望むのは止めたんです」
「。。随分と自虐的なことで」
一礼すると式部は五十嵐に背を向けて、静かに諜報課課長室を出て行った。
―End―
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