HYPNOTIC DOLLS annex
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職権は時と場合で ~三上・式部の場合~
- 2011/08/28 (Sun) |
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お題10作目。。の、その1←
三上×式部。
職権と云えば!。。三上さんかなぁ~と。
若くして特刑の最高権力者ですから。
沸点が低いということはアツいということで、
ストイックに見えてそうではないということ。
静かに暴走するタイプは怖い。
でもそれ以上に怖いのは。。
あまあまですがギリギリR15くらいで。
お題を下さったK様と、
もうすぐお誕生日のうさこ様に捧げます。
三上×式部。
職権と云えば!。。三上さんかなぁ~と。
若くして特刑の最高権力者ですから。
沸点が低いということはアツいということで、
ストイックに見えてそうではないということ。
静かに暴走するタイプは怖い。
でもそれ以上に怖いのは。。
あまあまですがギリギリR15くらいで。
お題を下さったK様と、
もうすぐお誕生日のうさこ様に捧げます。
―10.職権は時と場合で ~三上・式部の場合~
「次の任務からは外れてもらう」
いつになく激しく抱かれた後の気怠い余韻に浸っていたら、そんな言葉が降ってきた。
目を開けると涙の向こうに滲んで見える顔が、酷く辛そうに笑って僕を見下ろしていた。
その頬に触れようとして伸ばした手は僅かに届かずに肩を掴み、まだ三上さんの身体の熱が冷めていないことに安堵する。
きっと聞き間違いだろう。
首の後ろに回した腕で頭を引き寄せると唇以外のあらゆる場所に啄むようなくちづけをされて、瞼を閉じて軽く上を向き、小さく喘ぐ。
唇にだけ触れてくれないことに焦れて膝で腰を挟むようにすると、一瞬だけ三上さんの顔が僕の身体から離れた。
どうしたのかと薄く目を開けると重ねられた唇で唇をこじ開けられて、抵抗する間もなく口移しで何かを飲まされた。
こくっ。
飲み下した後の咽喉に苦味が残って、吐きだそうにも唇も舌も捕えられたまま離してもらえずもがいて胸板を叩く。
数十分。。本当は数分だったかもしれないけれどそのまま三上さんに口を塞がれ続けた後で、手首を取られてシーツの上に押さえつけられた時に自分の身体の異変に気付いた。
本気を出せば三上さんのことを投げ飛ばすことだって簡単に出来る筈なのに、腕にも足にも全然力が入らない。
「何を。。飲ませた。。の?」
涙のせいだけじゃなく眼が霞んで、呂律もまわらない。
「どうして?次の任務っ。。」
それ以上云わせないとでもいうように唇を奪われ続けて、こんな状況なのに素直に反応してしまう自分を恥じながらも信じたいという気持ちで受け入れて、三上さんが中で果てるより前に達して、頭の中が真っ白になった。
「出るなと云っても聞かないだろう?」
耳に優しく息がかかる。
意識のどこかで温もりが離れていくのを感じながらももう喋ることも、名前を呼ぶことも出来なくなっていた。
「清寿、しばらくの間眠っていなさい」
頬を伝い落ちる涙を指で拭ってくれながらそう云っていたのが、その時最後の記憶になった。
目を覚ますと、頭が酷く痛んだ。
ぼんやりと周囲を見渡して、ここ三上さんちだ。。と思って、跳ね起きた。
「イタタタ。。!」
頭を抱えて背中を丸めて苦悶する。
カーテンが閉められているので今が朝なのか昼なのか夜なのか分からない。
しばらく蹲ってからやっと頭を上げて、ベッドから下りる前に自分の身体を確認してみた。
パジャマの上だけ着せられていて他に何も身に付けていない。
胸元に残るキスマークに気付いて三上さんに抱かれていたことや、途中で何かを飲まされたことを思い出した。
どんなクスリを飲まされたかは分からないけれどまだ効果が残っているのかまだ怠くて立つこともままならない。
「フツーここまでする?」
壁に伝って歩きカーテンを開けると夕焼けが消えて夜に変わってゆく空が見えた。
けれどそれが精一杯で、床にへたりこむとベッドの側面に寄り掛かりずるずると横に倒れてから、ゆるやかに束ねられていた髪をやっとの思いでほどいて溜め息をついた。
「尊人さんのばかぁ。。信じてたのに。。もー尊人さんなんて呼んであげない」
不自然な振動音がすると思ったらどこかでケータイが震えている音だ。
一旦途切れて、また着信。そしてまた途切れて、着信。
誰が掛けてきているのだろう?柏原班長?笑太君?それとも三上さん?
振動が止まって、また震えて、止まって、震えて。。
何回目かまでは数えていられたけど倦怠感に負けて意識を失った。
次に目が覚めたのは、誰かに抱き上げられた時だった。
「悪かった」
真っ暗で何も見えなくても、嗅ぎ慣れた匂いに腕を伸ばして抱き付く。
応えるように横顔に触れてきた唇を拒むように首を竦めると、小さな吐息が聞こえた。
「体調不良による休みということで有休扱いにしてある。任務も問題なく御子柴がひとりで片付けた。何も心配しなくていい」
ごわつくシャツの上から背中に爪を立てて、鋭く呟く。
「職権濫用」
前髪を掻き上げられて額に柔らかいものが触れた。
「権力は行使する為にあるんだ」
「。。確か獅洞大臣もそんなこと云ってた。。」
短い笑い声がして、ベッドの上に下ろされた。
「自分にとって一番大切な者が守れないなら権力なんて持っていても意味が無い」
禁欲的に見えてそんなにエゴイストだったんだ?
「。。今夜抱っこして眠ってくれて、もうこんな事2度としないと約束してくれるなら許してあげる」
頬にくちづけられて、次は唇の上に。
今度は拒まずにそれを受けて、舌を絡ませる。
「約束しよう」
本当に?
貴方が嘘吐きなことぐらい僕はちゃんと知っているよ。
―End―
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