忍者ブログ

HYPNOTIC DOLLS annex

企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

宝貝好 vol.4。

『中華』なお題の話の最終話←

三上式。激甘。。
実はこの話は“大人の純愛”がテーマだったとか云う。。

乾的にはこのCPで書けて楽しかったのですが。。
三上さんファンに陳謝!

―我想和イ尓永遠在一起―


「ただいま、は?」

後ろ手に玄関を閉めながら、式部が云う。
ひとりだと云う習慣の無い言葉だから、
ここに連れて来る度毎回同じことを云われてしまうな、と、
今日も云われてから思い出した。

「ただいま」

肘に絡み付いていた腕が緩んだと思ったら、
手首を掴まれて後ろに強く引っ張られた。
振り返ると玄関のドアを背にして立っていた式部が
両腕で首にしがみついてきた。

「おかえりなさい」

自分から誘ったつもりであろうくちづけを軽くいなして、
咽喉の奥まで蹂躙する。

「大胆だな」

耳元で聞こえる息が上がっていて、
切れ切れになった言葉が吐息のように頬を撫でる。

「三上さんこそっ。。。いつも。。。ちが。。。」

シャツのボタンを外して襟元を乱し首筋に唇で噛み付くと、
それに応えるように両手が私の頭を抱き締めた。

「あ。。。っ」

腰に腕を回して抱き上げてベッドルームへ運び、
くちづけを交わしながら倒れ込むように下ろす。

「重かったでしょ?今日いっぱい食べたから。。。」

ベッドに広がった髪の上に手を付いて、
赤く染まった身体を組み敷いた。

「全然。もう少し太っても大丈夫なくらいだ」

笑顔で答えたら、戸惑ったような笑みが返ってきた。

「三上さん。酔ってる。。。でしょ?」

あんなに呑んだのに酔ってはいない。
酔えなかった、と云うべきか。

「ああ。少し呑み過ぎたかな」

欲望のままに抱きたいという衝動に負けて、
酔ったふりをしてしまう。

「。。。今夜は自制出来そうにない」


五十嵐に、溺れるなよ、と忠告されたことがあった。
その時は、何に?と笑ってそれを一蹴した。
恋愛に溺れる者は弱い人間であろうから、
自分には無縁だと考えていた。

まさか。

自分がそうなるとは思っていなかったから。


眼鏡とネクタイが外されて、シーツの上に放り出される。

「いいよ。いつもみたいに優しくしてくれなくて。
僕のこと、めちゃくちゃにして」

シャツのボタンを柔らかな仕草で外しながら、
式部が微笑んだ。

「優しい人が好きなんだろう?」

その額にかかる前髪を掻き上げて、
感じて潤んできている濃い紫の瞳を真っ直ぐに見詰める。

「三上さんのことが好きなんだよ」

お前に溺れて自滅することになっても後悔はしない。
この時、生まれて初めて恋愛という感情を意識した。


―了。

拍手

PR

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL (非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS (コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます
 
  

Comment...

[12/25 乾]
[12/25 u-]
[12/03 乾]
[12/03 harry]
[09/22 乾]

Profile...

HN:
乾-inui-
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
『DOLLS』(naked ape原作)
二次創作サイト運営。
基本は御子柴×式部。
その他もあり。。かも?

Search...

Link...

Counter...

Analyze...

Copyright ©  -- HYPNOTIC DOLLS annex --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Material by petit sozai emi 
powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]