HYPNOTIC DOLLS annex
企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。
やがて愛に変わるなら。。
- 2010/07/22 (Thu) |
- Novel-御子式- |
- CM(0) |
- Edit |
- ▲Top
御子柴×式部。
直接表現がなくともR18指定?
桜澤←御子柴と式部→三上という2つの関係が前提。
ちょっと大人っぽい話を書こうとしたのに。。
単なるモヤモヤする話になってしまいました(汗
まだ第一が2人の時という設定で。
直接表現がなくともR18指定?
桜澤←御子柴と式部→三上という2つの関係が前提。
ちょっと大人っぽい話を書こうとしたのに。。
単なるモヤモヤする話になってしまいました(汗
まだ第一が2人の時という設定で。
―疑似的劣情―
「たまたま傍に居たのが僕だったから。でしょ?」
冷めた口調でそう云うと、清寿は俺を見つめて微笑んだ。
本部の廊下を並んで歩く俺に、任務関係の資料を挟んだファイルを胸の前に両手で抱えた清寿が笑いながら話し掛けている様子は、傍目には他愛もない雑談でもしているように見えるだろう。
他人の目を惹く顔貌とバランスの良い体躯。
隙無く着こなされた白の隊服が、禁欲的な印象をより強調している。
そんなことを意識して清寿を見るようになったのはごく最近だ。
返事もせずにただ見つめていたら、形の良い唇が小さく吐息をついた。
少し前まで、その唇に触れていた。
頬を赤く染めて快楽に乱れる清寿の唇を貪り、白濁で汚して。
シャワールームでの秘密の情事はいつも俺から仕掛けるが、今まで一度も拒まれたことは無い。
俺にも、清寿にも、他に好きな人が居る。
それを承知で、その相手が誰か薄々分かっている上で、この関係を結び続けている。
ただの同僚でも相棒でもなく、かと云って恋人でもない。
しかし周囲には何の変化も見せないように過ごしてきた。
「勘違いしたくないから、させないでね」
ぷいっと前を向き一歩先に出た清寿の肩先に流れ落ちた髪の香り。
「お前が嫌なら止めようか」
振り返った瞳の中に見えた感情は、怒りか、悲しみか、憐れみか。
「笑太君。今、なんて。。?」
「清寿が嫌だと云うなら、もうしない」
信じられないというように首を振って下を向いてしまった顔に、手を伸ばす。
「さっきのでお終いにしよう。俺の顔を見るのが嫌なら部隊を変えてもらって。。」
顎を持ち上げて、顔を上に向かせる。
閉ざされたまま瞼には、青く細く血管が浮いていた。
「そんなのズルい」
親指で、唇に触れる。
「狡い?残酷なのはどっちだよ」
「残酷?僕、笑太君に何かした?。。何か、してる?」
見開かれた目の輪郭を、指先でなぞる。
皮肉な笑みを浮かべているつもりだったのに清寿の瞳に映っている俺の顔は笑顔とは程遠い、悲しそうにも見える表情(かお)だった。
「。。笑太君?」
達する瞬間、清寿は多分無意識に、必ず本命の名を叫ぶ。
それだけ。だけど。
最初からそういう関係なんだから嫉妬する方がオカシイと分かっていても、切ない声がいつまでも胸の奥に残ってもやもやする。
それを繰り返しているうちに、いつかその時に俺の名前を呼んで欲しいという身勝手な独占欲に自分自身が縛られて、最近清寿の事を改めて意識し始めた。
「!」
衝動的に唇を奪う。
している時以外キスはしないでと念を押されていたが、これで終わりなら嫌われても構わない。
「ダメだよ!誰かに見られたら。。」
本部の中に居る、防犯カメラの画像をチェック出来る立場にいる、清寿が一番好きな誰かさんに見られたら?
「好きだからしたんだって云ってやる」
頬に添えていた手が取られて、手首が強く握られた。
「もう。。好きだとか愛しているとか、軽々しく云わないでよ」
愛してる。
先刻抱いている間に幾度となく耳元で囁いた告白を、本気だと云ったらもっと機嫌を損ねてしまうだろうか。
「。。本当に嫌いだったら身体なんて許すワケ無い。。」
たまたま傍に居たからだけでは愛し合えない。
それは他人と深く関わる事を拒んできた清寿も同じだろう。
「愛してる」
「だから。。っ!」
「何番目でもいいから俺の事、愛して」
目と口を閉じて胸の前で手をぎゅっと握り締めてから伸び上がるようにして、唇で俺の口元のほくろに触れた。
「まだ第一にいてもいい?」
「隊員を降格させるなんて権限、俺にはねぇよ」
後頭部を引き寄せて唇に唇を重ねようとした時に、すっと指が間に入った。
「ダメ。笑太君、2番目だから」
綺麗に微笑む清寿と言葉を失った俺は、通りすがりの者からすればただじゃれているように見えるのだろう。。
―End―
PR
What’s New!!
(01/06)
(11/22)
(11/12)
(12/14)
(05/27)
COMMENT