HYPNOTIC DOLLS annex
企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。
その沈黙は愛に等しい。。
- 2010/07/18 (Sun) |
- Novel-三上式- |
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三上×式部。甘くなさそうで甘い話。。?
R18なんて甘い、R40の三上式を是非!!
というリクエストをいただきましたが。。。
R40ってどんな??(笑
で。トライはしてみましたが。。
却って三上さんが子供っぽくなったような。
反対に清寿は精一杯背伸びしている感じに。
完全に玉砕しました(涙
そしてR指定すら無いって云う。。
当初のプロットではそうだったんですけど。。
長くなりそうだったのでカット。
つづきで書くかも。。
R18なんて甘い、R40の三上式を是非!!
というリクエストをいただきましたが。。。
R40ってどんな??(笑
で。トライはしてみましたが。。
却って三上さんが子供っぽくなったような。
反対に清寿は精一杯背伸びしている感じに。
完全に玉砕しました(涙
そしてR指定すら無いって云う。。
当初のプロットではそうだったんですけど。。
長くなりそうだったのでカット。
つづきで書くかも。。
―沈黙に等しき愛情―
最初に変だと思ったのは携帯で話していた時。
自分から掛けてきたのに言葉数が少なくて、職場モードの硬い口調。
試されるような話し方もそれはそれで慣れていると云えばそうだけど。。はい、はい、と返事をするしかない話の合間に感じた妙な違和感。
そんな感じだったからまだ法務省に居るのかと思ってぶらぶらと歩道を歩いていたらすぐ横に、背後から滑り込むようにして見慣れた車が停まった。
驚いた顔で振り返ったら、運転席の三上さんは人差し指を唇に当てて声を出すなという仕草。
下唇を噛んで小さく頷くと、今度は携帯電話を切ってというサインをして見せてから、腕を伸ばして助手席のドアを静かに開けた。
『声を出すな』
極力音を立てないように車に乗り込むと、手帳を千切ったような紙の切れ端に走り書きして手渡してきた。
頷いてみせると、笑みも見せずに車を発車させた。
『どうしたんですか?』
警告の紙の端っこにそう書いて肩先にちょんちょんと触れて注意を引いて、目の前に見せる。
『後で』
声無く唇だけが動いて、たったそれだけの短い答え。
久しぶりに食事に行けそうだからというメールを貰ってから浮かれていた気持ちが不安に変わってゆく。
話したいことがいっぱいあるのに話せない。
重い沈黙と冷たい横顔がツラい。
シートに深く腰掛けて俯いて、受け取った紙を字が書いてある面を上にして持っていたら、赤信号で停車した時三上さんの指はそれを突いた。
声なんか出してないよ?
顔を上げると、僕の唇に三上さんの唇が重なった。
優しく吸われて薄く開いた唇の間から伸ばされてきた舌先に応えるように舌を添わせたところで放されると、信号が青に変わっていた。
意味が分からない。。けど。。黙っているしかない。
車窓から見た景色で三上さんの家に真っ直ぐ向かっていると気付いても、理由を訊いたって返事はきっと『後で』なんだろうなと予想がつく。
しばらくして三上さんが手振りで、携帯で電話を掛けて、と云ってきた。
僕から三上さんへ?と一応指差し確認すると、こちらの目をじっと見つめて深く頷いた。
コール音。
胸ポケットで震える携帯に、三上さんは出ようとしない。
すると耳を指して『よく聴いて』と、一音づつ切るように唇が動いた。
別に異常は無さそうなので、首を横に振る。
それを見て小さく息を吐くと三上さんはやっと携帯を手に取った。
「はい」
三上さんが通話ボタンを押した瞬間から、微かな異音が聞こえ出した。
喋っていいのか判らず困った表情(かお)で見詰めたら、意外にも微笑みが返ってきた。
「どうした?間違いか?」
答えようとしたら、また黙って、のサイン。
息と一緒にノドまで出かけた言葉を飲み込む。
「もしもし?。。電波が悪いな」
プチ。ツーツーツー。
三上さんは僕の膝の上に、その盗聴器が仕掛けられていると思われる携帯電話を投げて寄越した。
手持ちの工具で外せる部品を取って確認してゆくと、メモリーカードがすり替えられているのが分かった。
「服と車の中は全部チェックしたからどこかと思ったら、まさか携帯に仕込まれているとはね。しかもこんな単純な物だったか」
苦笑する顔に、安堵の吐息をつく。
「これに盗聴器を付けることが出来るのって。。五十嵐課長?」
「柏原も噛んでるだろうな、多分」
そう云えば昼間、なん嬉しそうじゃない?と柏原班長に訊かれて、今夜食事に行くんだ、と答えたけれど、あれはカマをかけられてたのかな?
「自分のとこの諜報課に探られるトップって!」
声を出して笑ったら、三上さんは眉を顰めた。
「あいつらが探りたいのは私じゃなくて“私達”だ」
「え?それって僕の事もってこと?」
目を丸くして自分を指差した僕を見て呆れたように微笑んで、路肩に寄せて車を停めた。
「早く捨てて来なさい。それがあるとどこにも行けない」
わざわざ携帯につけたからにはGPS機能も装備しているという予測はつく。
苦虫を噛んだような三上さんの顔を盗み見てこっそり笑いながら車を降りて、目の前の植え込みに向かって投げ捨てた。
「さて。どうするか。。」
「もうここ、三上さんちですよね?」
目の前に見えている見慣れた建物は、三上さんの住むマンション。
「ここまで帰ってきちゃったんなら、うちでゆっくり、とかどうですか?」
「食事は?」
「僕が作ります」
「しかしそれでは。。」
まだ何か云おうと開きかけた口の中央に、指を立てて当てる。
「声を出さないで」
首に抱きつき耳元に口を寄せて囁いてから、唇で唇を塞いだ。
―End―
最初に変だと思ったのは携帯で話していた時。
自分から掛けてきたのに言葉数が少なくて、職場モードの硬い口調。
試されるような話し方もそれはそれで慣れていると云えばそうだけど。。はい、はい、と返事をするしかない話の合間に感じた妙な違和感。
そんな感じだったからまだ法務省に居るのかと思ってぶらぶらと歩道を歩いていたらすぐ横に、背後から滑り込むようにして見慣れた車が停まった。
驚いた顔で振り返ったら、運転席の三上さんは人差し指を唇に当てて声を出すなという仕草。
下唇を噛んで小さく頷くと、今度は携帯電話を切ってというサインをして見せてから、腕を伸ばして助手席のドアを静かに開けた。
『声を出すな』
極力音を立てないように車に乗り込むと、手帳を千切ったような紙の切れ端に走り書きして手渡してきた。
頷いてみせると、笑みも見せずに車を発車させた。
『どうしたんですか?』
警告の紙の端っこにそう書いて肩先にちょんちょんと触れて注意を引いて、目の前に見せる。
『後で』
声無く唇だけが動いて、たったそれだけの短い答え。
久しぶりに食事に行けそうだからというメールを貰ってから浮かれていた気持ちが不安に変わってゆく。
話したいことがいっぱいあるのに話せない。
重い沈黙と冷たい横顔がツラい。
シートに深く腰掛けて俯いて、受け取った紙を字が書いてある面を上にして持っていたら、赤信号で停車した時三上さんの指はそれを突いた。
声なんか出してないよ?
顔を上げると、僕の唇に三上さんの唇が重なった。
優しく吸われて薄く開いた唇の間から伸ばされてきた舌先に応えるように舌を添わせたところで放されると、信号が青に変わっていた。
意味が分からない。。けど。。黙っているしかない。
車窓から見た景色で三上さんの家に真っ直ぐ向かっていると気付いても、理由を訊いたって返事はきっと『後で』なんだろうなと予想がつく。
しばらくして三上さんが手振りで、携帯で電話を掛けて、と云ってきた。
僕から三上さんへ?と一応指差し確認すると、こちらの目をじっと見つめて深く頷いた。
コール音。
胸ポケットで震える携帯に、三上さんは出ようとしない。
すると耳を指して『よく聴いて』と、一音づつ切るように唇が動いた。
別に異常は無さそうなので、首を横に振る。
それを見て小さく息を吐くと三上さんはやっと携帯を手に取った。
「はい」
三上さんが通話ボタンを押した瞬間から、微かな異音が聞こえ出した。
喋っていいのか判らず困った表情(かお)で見詰めたら、意外にも微笑みが返ってきた。
「どうした?間違いか?」
答えようとしたら、また黙って、のサイン。
息と一緒にノドまで出かけた言葉を飲み込む。
「もしもし?。。電波が悪いな」
プチ。ツーツーツー。
三上さんは僕の膝の上に、その盗聴器が仕掛けられていると思われる携帯電話を投げて寄越した。
手持ちの工具で外せる部品を取って確認してゆくと、メモリーカードがすり替えられているのが分かった。
「服と車の中は全部チェックしたからどこかと思ったら、まさか携帯に仕込まれているとはね。しかもこんな単純な物だったか」
苦笑する顔に、安堵の吐息をつく。
「これに盗聴器を付けることが出来るのって。。五十嵐課長?」
「柏原も噛んでるだろうな、多分」
そう云えば昼間、なん嬉しそうじゃない?と柏原班長に訊かれて、今夜食事に行くんだ、と答えたけれど、あれはカマをかけられてたのかな?
「自分のとこの諜報課に探られるトップって!」
声を出して笑ったら、三上さんは眉を顰めた。
「あいつらが探りたいのは私じゃなくて“私達”だ」
「え?それって僕の事もってこと?」
目を丸くして自分を指差した僕を見て呆れたように微笑んで、路肩に寄せて車を停めた。
「早く捨てて来なさい。それがあるとどこにも行けない」
わざわざ携帯につけたからにはGPS機能も装備しているという予測はつく。
苦虫を噛んだような三上さんの顔を盗み見てこっそり笑いながら車を降りて、目の前の植え込みに向かって投げ捨てた。
「さて。どうするか。。」
「もうここ、三上さんちですよね?」
目の前に見えている見慣れた建物は、三上さんの住むマンション。
「ここまで帰ってきちゃったんなら、うちでゆっくり、とかどうですか?」
「食事は?」
「僕が作ります」
「しかしそれでは。。」
まだ何か云おうと開きかけた口の中央に、指を立てて当てる。
「声を出さないで」
首に抱きつき耳元に口を寄せて囁いてから、唇で唇を塞いだ。
―End―
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