HYPNOTIC DOLLS annex
企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。
嘘つきの夜。。
- 2011/04/13 (Wed) |
- Novel-五十璃- |
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五十嵐×上條。R18。
激甘です←
遅くなりましたがエイプリルフールの話。
璃宮誕はひとつ前の話をご覧下さい。
日付の順番が逆になってしまいました(汗
恋愛に鈍感な上條とそこも含め惚れている五十嵐。
そんな2人がだらだら話しているシチュが好き。
なのでこんな感じの話ばかりですみません。。
激甘です←
遅くなりましたがエイプリルフールの話。
璃宮誕はひとつ前の話をご覧下さい。
日付の順番が逆になってしまいました(汗
恋愛に鈍感な上條とそこも含め惚れている五十嵐。
そんな2人がだらだら話しているシチュが好き。
なのでこんな感じの話ばかりですみません。。
―La nuit du menteur―
「もう、こうやって会うの、止めよ。。う」
繋がりも解かないうちに掠れた声が耳朶を撫でた。
触れ合った裸の肌はまだ熱を帯びていて、緩く腰を揺らすと顎を上げて大きく喘いだ口元から濡れた舌が見えた。
そんな顔さえも、愛しい、と思うのに。
「やだ。。っ!」
突かれることが?
離れることが?
確かめることもせず返答を曖昧にしたまま、黙って強く抱き締める。
細くて柔らかい金色の髪も、そこだけくっきりと血の色をした唇も、白過ぎる肌理の細かい肌も、迫力を出す為にわざと低くぶっきらぼうな喋り方をする声も。
「なんでだろうなぁ。。璃宮の全部が可愛い」
多分それは、本気で惚れてしまったからだ。
この歳になってこんなガキに惚れるワケなんかない。。と、否定しようとしていた時期は疾っくに過ぎて、純粋に好きだと想う気持ちと激しい独占欲だけが最後に残った。
「僕は好きじゃない」
俺のことが?
抱かれることが?
「好きじゃない。。全然っ好きじゃない。。!」
ならば、しがみ付いているその腕を離せばいい。
今にも泣きそうな表情(かお)などしなければいい。
「そんな可愛い顔するなよ」
「カワイイと思われるのも云われるのも、好きじゃないっ!!」
なんだ。そんなことか。
失笑すると、怒って頬を膨らませて横を向いた。
子供っぽい仕草と大人になりかけの身体と不安定な感情。
そのどれもに惹かれてもっと深い所へ堕とされる。。
「嘘だよ」
甘い声で囁きながら、上気した璃宮の頬を手の指の背で撫でる。
「今日云うことは全部嘘になるんだ」
眉を顰めて睨んでいるオッドアイに触れようとして。
防御反射で閉じられた瞼の膨らみに沿って唇と舌を使い、ソフトクリームでも舐め取るようにしてくちづけてゆく。
「違うよ。今日はウソを云っても許される日で、云ったことがウソになる日じゃない。そのくらい僕だって。。誰だって知ってる」
ふたりの間で弾けそうに張り詰めているものから溢れる雫を指で拭い、その先端に、爪を立てる。
「は。。っ!」
細い肩を竦めて切ない声で啼く璃宮の目から生理的な涙が流れ落ちた。
「じゃあさっき云ったのも嘘でいいんだな?」
璃宮は頭を大きく左右に振って、俺の言葉を否定する。
「ウソじゃない、本気だよ。。だって。。こうやって会うと。。っ!」
「会うと。。?」
「。。。」
「その先を云ってくれ。気になるだろ」
一文字に結ばれた口元が細かく震えてほんの少し開いて、思い直したように唇をぎゅっと結ばれて、顔を伏せて縮こまるような恰好になって額を俺の胸にコツンと当ててきた。
「アンタなんて嫌い。大嫌い」
「それ。。」
「ウソだよ。ホントは大好き。好き過ぎてどうしたらいいか分からなくなるから。。自分を失ってしまいそうになるから。。だから。。もう会わないようにしよう。。って。。」
抱き締めて黙らせる。
「もう会わないってとこだけ嘘だってコトにしちゃえよ。他の誰よりも璃宮のこと愛してやるから」
軽い気持ちで云った訳じゃない、本気でないと云えない告白。
ここから元の他人に戻る気など無いと何度も云っているのに全く気付かないお前へ。
「。。ウソばっかり。。」
エイプリルフールの呪いが解けるまであと僅か。
日付が変わったらもう一度、この世で一番愛してるよ、と云ってやろう。
―End―
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