HYPNOTIC DOLLS annex
企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。
Life is。。
- 2011/01/10 (Mon) |
- Novel-三上式- |
- CM(0) |
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三上×式部。
三上さんHAPPY BIRTHDAY!!
すっかり忘れてまして2日遅れ(汗
らぶらぶでもベタベタに甘くはなく、
このくらいぎこちないのが大人の恋?←
そんな三上さん視線の話。
三上さんHAPPY BIRTHDAY!!
すっかり忘れてまして2日遅れ(汗
らぶらぶでもベタベタに甘くはなく、
このくらいぎこちないのが大人の恋?←
そんな三上さん視線の話。
―garnet―
遠慮がちなノックを聞き逃さなかったのは偶然ではない。
コツ、と1回ドアに当てて止め、コツコツ、と2回続けてするノックは1人でこの部屋に来る時の癖で、本人だけがそれに気付いていない。
「どうぞ」
ドアに向かって云うと思った通り、コーヒーを片手に持って式部が入ってきた。
「失礼します」
にこっと笑う顔につられないように、渋い顔をしてみせた。
「どうした?」
デスクの、辛うじて空いていた隅の辺りに軽い音を立てて置かれたプラスチックのカップからのコーヒーの香が部屋中に広がる。
「お疲れかな?と思って」
カップの横に隊服のポケットから何かを取り出してそっと置き、両手を身体の前に組んで私の横に立った。
「ありがとう」
チラと式部の顔を見て、今まで見ていた書類に視線を戻す。
物云いたげな様子には気付いたが、わざと素っ気なくあしらう。
「何か?用事でも?」
もじもじしている式部に突き放すような言葉を投げる。
そうでもしないと常識と我慢の均衡が崩れて、場所もわきまえずに求めてしまいそうになる。
その場の雰囲気や気分で制御し切れない男の身体は厄介だと、式部と付き合いだしてから思うようになった。
「お忙しいですよね」
こちらの手元を覗き込んで気遣う様に、控え目に問う声。
「ああ。見ての通りの有り様だ」
もう時間外だというのにデスクからサイドテーブルにまではみ出している、書類の山達を顎で指す。
「。。三上さん。ちょっとだけ。。」
え?と顔を上げるより先に両方の頬を持たれ、グイと横を向かされ唇を重ねられた。
驚いて閉ざした口を舌先でこじ開けられればただ深く、貪るようにくちづけを交わし合って、書類を持ったままの手で細い腰を抱き寄せた。
「何の。。つもりだ?」
反応しそうになる身体を精神力で律して、言葉でだけ、精一杯の抵抗を示す。
「ごめんなさい。。変なつもりは無くて。。でも。。お、お疲れ様でしたっ!!」
私の肩に手を置いて体勢を立て直すと真っ赤に染まった顔を隠す様に俯いて、一礼してから腕を擦り抜けて小走りに部屋から出て行った。
「。。」
この唇と腕に残された甘ったるい余韻をどうしてくれよう?
深く溜め息をついたところで、コーヒーのカップに添えられた物に気付いた。
それは微かに膨らんだ無地の封筒で、持ち上げて耳元で振るとカサカサと乾いた音がした。
引っ張り出したカードに書かれた几帳面で整った字は式部のもの。
一緒に入っていた小さな箱を開けると、赤い石の付いたシンプルなデザインのタイピンが出てきた。
『お誕生日おめでとうございます』
着替えて帰る前に寄ったのだろう。
今日一日持ち歩いたのか、封筒は端が折れて皺だらけになっていた。
「。。すっかり忘れてたな。。」
思わず浮かんだ笑みを一瞬で消して、プライベート用の携帯を取り出しメールを送る。
直後に戻ってきた返信に目を通すとまだ温もりを残すコーヒーを啜り、今夜中に片付けなければならないがどうしても気が進まなかった書類へと手を伸ばした。
―End―
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