HYPNOTIC DOLLS annex
企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。
大人だもの。。
- 2010/04/22 (Thu) |
- Novel-三上式- |
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誘宵様からのリクエストにお応えして。
三上×式部。オトナの悶々系←?
同居設定で2人とも出勤の朝の話。
悩むのは大人だから。。
爽やかさが無いのと甘さが足りないのは乾クオリティなのでご勘弁を(汗
三上×式部。オトナの悶々系←?
同居設定で2人とも出勤の朝の話。
悩むのは大人だから。。
爽やかさが無いのと甘さが足りないのは乾クオリティなのでご勘弁を(汗
一瞬、遅れた。
腕を掴もうと伸ばした手は宙を掻き、懐に飛び込んできた重みを感じながらあえて視線を上へ向けて、気付かれないように溜め息をつく。
「今日は帰りなさい」
極力冷ややかに告げる。
返事の代わりに、シャツの胸元を握る指に力が籠もった。
普段は私よりも他人の目を気にするのに、時々こんな風に思いも寄らなかったような大胆な事をする。
「帰りたくない。このまま帰さないで」
抱き締めてはいけない、と、理性が警告する。
抱き留めてしまえばいい、と、本能が誘惑する。
「。。。迷惑、ですか?三上さん」
これは甘い罠。
瞳を見てしまったら逃れられなくなる。
見つめ合うこともせずに背中に腕を回して、強く抱き寄せた。
―Imaginary Heaven―
式部はこの部屋では良く眠る。
それでも大概は私より先に起きてコーヒーを淹れたり朝食を作ったりしてくれるが、たまに寝坊をすることがある。
今朝、枕元で鳴ったアラーム音で覚醒したのは私だけで、それをセットした当の本人は時計を布団の中にまで引き込んで眠っていた。
何度も私の名を呼んで掠れた声が寝息と重なって、唇の余韻が肌の上に蘇ってくる。
「このまま帰さないで。。か」
年にたった数回の帰宅。
その度にここで一緒に過ごせば同棲みたいなものか。
五十嵐に指摘された通りだな。
特刑の諜報課の有能さは誇らしく思うが、こういう時は疎ましい。
「。。帰す気は最初から無かったよ」
あの時帰してしまっていたら、ふたりとも眠れぬ夜を過ごしただろう。
見上げた窓から見える空は紫がかった灰色で、まだ夜が明けたばかりのようだ。
最近は休みを合わせて取ってその前日に帰宅するようになっていたが、今日は生憎私も式部も休みが取れなかった。
数ヶ月に一度だからこそ、抱けば自制が利かなくなる。
一緒に外食をした後で、帰りなさい、と云ったところでお前が聞く訳は無いと解っていても、無理はさせたくないという思いもあった。
帰りたくない、と云われて困ったと思うより安堵の気持ちが強くて、慌しく連れて帰ってくるとベッドルームのカーテンを閉める余裕すらないままにお互いを求め合った。
式部の手から時計を取り上げる。
小さく寝返りをうって露わになった肩に毛布を掛けてやると薄く開いた目が私の顔を捉えて、淡く微笑んだ。
「朝。。?」
頷いてから、柔らかい光に照らされている頬に軽く唇を当てる。
式部は眉を顰めると、不満そうに小さく唸った。
その理由にすぐに思い当たって、失笑しながら唇にくちづけた。
「おはよう」
首に両腕を回してきて、今度は式部からくちづけてきた。
「おはようございます」
背中を抱き寄せ、角度を変えて何度も唇を重ね合う。
触れ合っている肌が湿り気を帯びて、喘ぐような甘い呼吸(いき)が漏れ出した。
「だめ。。だめ。。」
耳元で繰り返される短い言葉は扇情的で、もっと困らせてみたくなる。
「遅刻しちゃう。。っ」
「まだ早い。大丈夫」
「でもっ。。!」
敏感になっていく感覚に抗おうとするように、式部は身体を硬くした。
「帰したくない」
そう呟く。
理性なんて邪魔にしかならない。
建前も虚勢も、今は要らない。
「。。離したくない」
すがりついてきた身体を抱き締めてしまえば後は共に堕ちるしかないのだから。
―End
腕を掴もうと伸ばした手は宙を掻き、懐に飛び込んできた重みを感じながらあえて視線を上へ向けて、気付かれないように溜め息をつく。
「今日は帰りなさい」
極力冷ややかに告げる。
返事の代わりに、シャツの胸元を握る指に力が籠もった。
普段は私よりも他人の目を気にするのに、時々こんな風に思いも寄らなかったような大胆な事をする。
「帰りたくない。このまま帰さないで」
抱き締めてはいけない、と、理性が警告する。
抱き留めてしまえばいい、と、本能が誘惑する。
「。。。迷惑、ですか?三上さん」
これは甘い罠。
瞳を見てしまったら逃れられなくなる。
見つめ合うこともせずに背中に腕を回して、強く抱き寄せた。
―Imaginary Heaven―
式部はこの部屋では良く眠る。
それでも大概は私より先に起きてコーヒーを淹れたり朝食を作ったりしてくれるが、たまに寝坊をすることがある。
今朝、枕元で鳴ったアラーム音で覚醒したのは私だけで、それをセットした当の本人は時計を布団の中にまで引き込んで眠っていた。
何度も私の名を呼んで掠れた声が寝息と重なって、唇の余韻が肌の上に蘇ってくる。
「このまま帰さないで。。か」
年にたった数回の帰宅。
その度にここで一緒に過ごせば同棲みたいなものか。
五十嵐に指摘された通りだな。
特刑の諜報課の有能さは誇らしく思うが、こういう時は疎ましい。
「。。帰す気は最初から無かったよ」
あの時帰してしまっていたら、ふたりとも眠れぬ夜を過ごしただろう。
見上げた窓から見える空は紫がかった灰色で、まだ夜が明けたばかりのようだ。
最近は休みを合わせて取ってその前日に帰宅するようになっていたが、今日は生憎私も式部も休みが取れなかった。
数ヶ月に一度だからこそ、抱けば自制が利かなくなる。
一緒に外食をした後で、帰りなさい、と云ったところでお前が聞く訳は無いと解っていても、無理はさせたくないという思いもあった。
帰りたくない、と云われて困ったと思うより安堵の気持ちが強くて、慌しく連れて帰ってくるとベッドルームのカーテンを閉める余裕すらないままにお互いを求め合った。
式部の手から時計を取り上げる。
小さく寝返りをうって露わになった肩に毛布を掛けてやると薄く開いた目が私の顔を捉えて、淡く微笑んだ。
「朝。。?」
頷いてから、柔らかい光に照らされている頬に軽く唇を当てる。
式部は眉を顰めると、不満そうに小さく唸った。
その理由にすぐに思い当たって、失笑しながら唇にくちづけた。
「おはよう」
首に両腕を回してきて、今度は式部からくちづけてきた。
「おはようございます」
背中を抱き寄せ、角度を変えて何度も唇を重ね合う。
触れ合っている肌が湿り気を帯びて、喘ぐような甘い呼吸(いき)が漏れ出した。
「だめ。。だめ。。」
耳元で繰り返される短い言葉は扇情的で、もっと困らせてみたくなる。
「遅刻しちゃう。。っ」
「まだ早い。大丈夫」
「でもっ。。!」
敏感になっていく感覚に抗おうとするように、式部は身体を硬くした。
「帰したくない」
そう呟く。
理性なんて邪魔にしかならない。
建前も虚勢も、今は要らない。
「。。離したくない」
すがりついてきた身体を抱き締めてしまえば後は共に堕ちるしかないのだから。
―End
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