HYPNOTIC DOLLS annex
企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。
この夜を止めてよ。。
- 2011/01/28 (Fri) |
- Novel-三上式- |
- CM(0) |
- Edit |
- ▲Top
三上×式部。R18。
清寿、初めてのワガママの話←
秘めた恋愛の甘さと切なさを描きたくて。
M様に乾の作品のイメージからのセレクトCDを頂きまして。
その中のJUJUの『この夜を止めてよ』からこの一作を。
他の曲でも作品を書きたいな、と思っています。
本当に素敵な曲ばかりありがとうございました!
清寿、初めてのワガママの話←
秘めた恋愛の甘さと切なさを描きたくて。
M様に乾の作品のイメージからのセレクトCDを頂きまして。
その中のJUJUの『この夜を止めてよ』からこの一作を。
他の曲でも作品を書きたいな、と思っています。
本当に素敵な曲ばかりありがとうございました!
―agate―
身体の一番奥に熱が広がって、低い吐息が耳元で弾けた。
真っ白に飛んだ意識の中には同時に絶頂に達することが出来た悦びだけがあって、広い背中を強く抱き締めた。
のしかかってくる体の重みさえ愛しくて、腰を抱き上げてくれていた腕が離されても貴方の後ろで組んでいる両脚を離さずにしがみついたままで。。
このまま抱かれていたかった。
火照った耳朶から横顔へとくちづけを落としてゆき、最後に口唇を重ねて上がった息と舌を絡め合う。
愛してる。
切なくなるから云わないで欲しいとこの前お願いしたことを、少し後悔。
清寿。愛してる。。
僕との約束を守ろうとして、唇の動きだけがそう告げる。
云わないでと願った言葉を自分から云う訳にはいかないから余計切なくなって、くちづけを強請り続けた。
ずっと。ずっと。。
そしてもう一回、共に達して果てた。
「このまんま眠れたら幸せなんだがな」
深いくちづけをし過ぎて腫れたみたいに感じる唇に、ちゅっ、と、音を立ててキスをしてくれてから、三上さんは僕から身体を離した。
「ごめんなさい。どうしても会いたいなんてメールして。。」
僕の目尻に残っていた涙を指の背で掬うようにして、小さく笑った目は優しかった。
「いや。本当に忙しくて無理な状況だったら断るから、大丈夫だ」
そうだよね。。
そういう人だと分かっていて好きになったのだから断られてもきっと僕も大丈夫。。だと思う。
三上さんは枕元に腕を伸ばして眼鏡を取り上げ、何を考えたのかいきなり僕に掛けた。
「そんな表情(かお)するな」
今僕どんな表情してた?!
慌てて笑顔を作ったけれど手遅れのようだ。
「私はどうも不器用でいけない。こんなだから云われてしまうんだな。。」
「誰に?なんて?」
言い終える前に不意打ちで、ちゅっ、とくちづけされ、目を瞑る。
「今回のメールには正直驚いた」
瞼を開けたけれど度の強い眼鏡を掛けさせられているせいで、三上さんがどんな表情をしているかブレて良く見えない。
「五十嵐に今夜時間が欲しいと相談したら問い詰められて」
「メールの事、話したんですか。。?」
「仕方無いだろ?事情が事情なんだから」
眼鏡を外そうとするとフレームの鼻の上の所を指で押さえられてしまい、それを何度か繰り返して、諦める。
「そうしたら怒られてしまって。多少の無理くらいならしても会ってやるべきだ、とね。あいつとは付き合いが長いがあんなに熱く語られたのは初めてかもしれない」
くすくす笑いながら、眼鏡を外してくれた。
「今夜私を呼び出した本当の理由は?」
寂しくて。寒くて。何日も眠れていなかったから。
ああ、どれもくだらない言い訳でしかない。
「え、えっとぉ。。」
ワガママだと一蹴されて流されると思っていたから、メールの返事が来たのも、時間を作ってくれたのも予想外で、返答に困る。
「初めての我儘は嬉しかった。最近特に忙し過ぎたし。。私も会いたかったから」
そんな綺麗な笑顔で云われたら後ろめたくて、布団の中に潜り込もうとしたら毛布の端を捲り上げられ、唇の上に強引に押し付けられてきた唇を受け入れて、その両頬に手を添える。
「持っていなさい」
手首を掴まれ頬から離された片方の手のひらに、先刻の眼鏡が握らされた。
「尊人さん。。。?」
「これで会えない夜でも眠れるだろう?」
どんなに取り繕おうとしても自分が考えている事なんて見透かされている。
僕の髪を撫で額に唇で軽く触れ、バスローブを羽織りながらベッドから離れてゆく背中をしばらく目で追ってから貰った眼鏡を握り締め、ゆっくりと瞼を閉じた。
―End―
身体の一番奥に熱が広がって、低い吐息が耳元で弾けた。
真っ白に飛んだ意識の中には同時に絶頂に達することが出来た悦びだけがあって、広い背中を強く抱き締めた。
のしかかってくる体の重みさえ愛しくて、腰を抱き上げてくれていた腕が離されても貴方の後ろで組んでいる両脚を離さずにしがみついたままで。。
このまま抱かれていたかった。
火照った耳朶から横顔へとくちづけを落としてゆき、最後に口唇を重ねて上がった息と舌を絡め合う。
愛してる。
切なくなるから云わないで欲しいとこの前お願いしたことを、少し後悔。
清寿。愛してる。。
僕との約束を守ろうとして、唇の動きだけがそう告げる。
云わないでと願った言葉を自分から云う訳にはいかないから余計切なくなって、くちづけを強請り続けた。
ずっと。ずっと。。
そしてもう一回、共に達して果てた。
「このまんま眠れたら幸せなんだがな」
深いくちづけをし過ぎて腫れたみたいに感じる唇に、ちゅっ、と、音を立ててキスをしてくれてから、三上さんは僕から身体を離した。
「ごめんなさい。どうしても会いたいなんてメールして。。」
僕の目尻に残っていた涙を指の背で掬うようにして、小さく笑った目は優しかった。
「いや。本当に忙しくて無理な状況だったら断るから、大丈夫だ」
そうだよね。。
そういう人だと分かっていて好きになったのだから断られてもきっと僕も大丈夫。。だと思う。
三上さんは枕元に腕を伸ばして眼鏡を取り上げ、何を考えたのかいきなり僕に掛けた。
「そんな表情(かお)するな」
今僕どんな表情してた?!
慌てて笑顔を作ったけれど手遅れのようだ。
「私はどうも不器用でいけない。こんなだから云われてしまうんだな。。」
「誰に?なんて?」
言い終える前に不意打ちで、ちゅっ、とくちづけされ、目を瞑る。
「今回のメールには正直驚いた」
瞼を開けたけれど度の強い眼鏡を掛けさせられているせいで、三上さんがどんな表情をしているかブレて良く見えない。
「五十嵐に今夜時間が欲しいと相談したら問い詰められて」
「メールの事、話したんですか。。?」
「仕方無いだろ?事情が事情なんだから」
眼鏡を外そうとするとフレームの鼻の上の所を指で押さえられてしまい、それを何度か繰り返して、諦める。
「そうしたら怒られてしまって。多少の無理くらいならしても会ってやるべきだ、とね。あいつとは付き合いが長いがあんなに熱く語られたのは初めてかもしれない」
くすくす笑いながら、眼鏡を外してくれた。
「今夜私を呼び出した本当の理由は?」
寂しくて。寒くて。何日も眠れていなかったから。
ああ、どれもくだらない言い訳でしかない。
「え、えっとぉ。。」
ワガママだと一蹴されて流されると思っていたから、メールの返事が来たのも、時間を作ってくれたのも予想外で、返答に困る。
「初めての我儘は嬉しかった。最近特に忙し過ぎたし。。私も会いたかったから」
そんな綺麗な笑顔で云われたら後ろめたくて、布団の中に潜り込もうとしたら毛布の端を捲り上げられ、唇の上に強引に押し付けられてきた唇を受け入れて、その両頬に手を添える。
「持っていなさい」
手首を掴まれ頬から離された片方の手のひらに、先刻の眼鏡が握らされた。
「尊人さん。。。?」
「これで会えない夜でも眠れるだろう?」
どんなに取り繕おうとしても自分が考えている事なんて見透かされている。
僕の髪を撫で額に唇で軽く触れ、バスローブを羽織りながらベッドから離れてゆく背中をしばらく目で追ってから貰った眼鏡を握り締め、ゆっくりと瞼を閉じた。
―End―
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