HYPNOTIC DOLLS annex
企画・リク用別館。 DOLLS・同人・BLに興味の無い方はご遠慮ください。
あげたいもの。
- 2009/09/18 (Fri) |
- Novel |
- CM(2) |
- Edit |
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お題『清寿にあげたいもの』
第一部隊+柏原。
この話は式部×御子柴編、藤堂+柏原編へ続きます。
第一部隊+柏原。
この話は式部×御子柴編、藤堂+柏原編へ続きます。
―What do you want your Birthday?―
「誕生日に欲しいもの?」
右手の人差し指を折って口元に当てて黙った清寿が、数分後、その質問をした羽沙希ににっこりと微笑み返した。
「う~んと。そうだね。今年は笑太君が欲しい」
今まさに飲み下そうとしていたコーヒーを口から吹きそうになった。
俺の左斜め後ろで柏原がひゅ~ぅ♪と短く口笛を吹き、右横には羽沙希がきょとんとした表情で突っ立っている。
「意味分かんねぇし」
むっとして、呟く。
「意味?そのまんまだよ」
問題発言をした張本人は、上機嫌でにこにこ笑っている。
「朝から晩までず~っと、一日僕に付き合って欲しいって。そ~ゆ~こと」
鈍いなぁ。。。笑太君らしくない!とか云われても、怒るところなんだか笑い飛ばすところなんだか、見当も付かない。
「で、これ。有休願。笑太君の分も代わりに書いておいたから、三上部長に出して来て」
目の前に差し出された記入済みの休暇願は2枚。
ひらひらと顔のまん前で揺らされた紙片を、端を掴んでパシッと奪い取る。
「。。。いつこんなの準備したんだ?」
「いつ云い出そうかって思って、この前からずっと持ってたんだ」
返す言葉も無い俺の顔の前に、清寿が顔を突き出すようにして云う。
「因みに拒否権は無いからねっ」
年に一度の誕生日だしな。。。
わがままを聞いてやるしかないか。
「あの。式部隊長」
羽沙希が唐突に声を上げた。
「何?羽沙希君」
清寿は俺から羽沙希へ視線を移して、目を細めて笑い掛けた。
「それでは僕はどうしたらいいですか?」
真剣な顔で何を云い出すかと思ったら。。。そうだよな、羽沙希。
「笑太君も僕もお休みするから、羽沙希君も有休取る?」
俺達が不在となれば現場にも出れないし、内勤で書類整理や自主鍛錬をするというなら別だが、出勤してきてもあまり意味が無い。
「お前の分も休暇願書いて出しといてやるから、休め」
申し訳無さそうな清寿と半ばヤケクソな俺の顔を見て、羽沙希は首を横に振った。
「違います。式部隊長のお誕生日に僕が何をしたら喜んで頂けますか?」
大真面目に云う羽沙希を、今度は俺と清寿がきょとんと見返す番だった。
この光景にぷっ!と吹き出し、笑いを堪えている柏原の頭を一発小突く。
「う~~ん。。。羽沙希君には。。。」
我に返って清寿が唸る。
「あ、そーだ!ケーキ!」
「ケーキ?ですか?」
元々丸い目をまん丸に剥いて確認するように訊き返した羽沙希に、清寿は楽しそうに答えた。
「そう。ケーキ、作って!!」
羽沙希を始めその場に居た俺も柏原も諜報課のメンバーも絶句した。
「買う、じゃなくて、作る?!」
「うん。羽沙希君手作りのケーキなんて貰えたら大感激しちゃう」
固まったままの本人にも代わって質問した柏原にも、清寿は全開の笑顔を返す。
「羽沙希君、ケーキ作ったことある?」
「あるように見えんのかよ?」
我慢し切れず、羽沙希が答えるより先に俺が突っ込む。
清寿は、あはははっ!と声を上げて笑って、身体を屈めて羽沙希の顔を覗き込んだ。
「初めてだとひとりで作るのは大変だから、柏原班長になら手伝って貰ってもいいよ」
「“に、なら”?」
柏原が眉を顰めて問い質す。
「班長の可愛いガールフレンドさんには手伝わせちゃダメだから」
「わっ、副隊長!!それどこで。。。?」
「諜報課だけがいろいろ情報を握ってると思ってるんだったら甘い甘い」
さっきから人事だとニヤニヤしていたツケが回ったな。
ちょっと意地悪な笑みを浮かべて柏原の方を見たら、睨まれた。
「出来る?羽沙希君」
「よく考えて返事しろ、羽沙希」
「笑太君、うるさい」
「藤堂、無理なら無理って云っとけ」
「柏原班長も黙って。お願いしていい?羽沙希君!」
「あ。。。はい」
頷く羽沙希と、両手で顔を覆って大袈裟に落胆してみせる柏原。
ある意味、俺が一番楽な役回りかもしれない。
「誕生日がすっごい楽しみになった~♪」
無邪気に笑う清寿を見ていると、仕方ない、という気になるから不思議だ。
To Be Continue>>
「誕生日に欲しいもの?」
右手の人差し指を折って口元に当てて黙った清寿が、数分後、その質問をした羽沙希ににっこりと微笑み返した。
「う~んと。そうだね。今年は笑太君が欲しい」
今まさに飲み下そうとしていたコーヒーを口から吹きそうになった。
俺の左斜め後ろで柏原がひゅ~ぅ♪と短く口笛を吹き、右横には羽沙希がきょとんとした表情で突っ立っている。
「意味分かんねぇし」
むっとして、呟く。
「意味?そのまんまだよ」
問題発言をした張本人は、上機嫌でにこにこ笑っている。
「朝から晩までず~っと、一日僕に付き合って欲しいって。そ~ゆ~こと」
鈍いなぁ。。。笑太君らしくない!とか云われても、怒るところなんだか笑い飛ばすところなんだか、見当も付かない。
「で、これ。有休願。笑太君の分も代わりに書いておいたから、三上部長に出して来て」
目の前に差し出された記入済みの休暇願は2枚。
ひらひらと顔のまん前で揺らされた紙片を、端を掴んでパシッと奪い取る。
「。。。いつこんなの準備したんだ?」
「いつ云い出そうかって思って、この前からずっと持ってたんだ」
返す言葉も無い俺の顔の前に、清寿が顔を突き出すようにして云う。
「因みに拒否権は無いからねっ」
年に一度の誕生日だしな。。。
わがままを聞いてやるしかないか。
「あの。式部隊長」
羽沙希が唐突に声を上げた。
「何?羽沙希君」
清寿は俺から羽沙希へ視線を移して、目を細めて笑い掛けた。
「それでは僕はどうしたらいいですか?」
真剣な顔で何を云い出すかと思ったら。。。そうだよな、羽沙希。
「笑太君も僕もお休みするから、羽沙希君も有休取る?」
俺達が不在となれば現場にも出れないし、内勤で書類整理や自主鍛錬をするというなら別だが、出勤してきてもあまり意味が無い。
「お前の分も休暇願書いて出しといてやるから、休め」
申し訳無さそうな清寿と半ばヤケクソな俺の顔を見て、羽沙希は首を横に振った。
「違います。式部隊長のお誕生日に僕が何をしたら喜んで頂けますか?」
大真面目に云う羽沙希を、今度は俺と清寿がきょとんと見返す番だった。
この光景にぷっ!と吹き出し、笑いを堪えている柏原の頭を一発小突く。
「う~~ん。。。羽沙希君には。。。」
我に返って清寿が唸る。
「あ、そーだ!ケーキ!」
「ケーキ?ですか?」
元々丸い目をまん丸に剥いて確認するように訊き返した羽沙希に、清寿は楽しそうに答えた。
「そう。ケーキ、作って!!」
羽沙希を始めその場に居た俺も柏原も諜報課のメンバーも絶句した。
「買う、じゃなくて、作る?!」
「うん。羽沙希君手作りのケーキなんて貰えたら大感激しちゃう」
固まったままの本人にも代わって質問した柏原にも、清寿は全開の笑顔を返す。
「羽沙希君、ケーキ作ったことある?」
「あるように見えんのかよ?」
我慢し切れず、羽沙希が答えるより先に俺が突っ込む。
清寿は、あはははっ!と声を上げて笑って、身体を屈めて羽沙希の顔を覗き込んだ。
「初めてだとひとりで作るのは大変だから、柏原班長になら手伝って貰ってもいいよ」
「“に、なら”?」
柏原が眉を顰めて問い質す。
「班長の可愛いガールフレンドさんには手伝わせちゃダメだから」
「わっ、副隊長!!それどこで。。。?」
「諜報課だけがいろいろ情報を握ってると思ってるんだったら甘い甘い」
さっきから人事だとニヤニヤしていたツケが回ったな。
ちょっと意地悪な笑みを浮かべて柏原の方を見たら、睨まれた。
「出来る?羽沙希君」
「よく考えて返事しろ、羽沙希」
「笑太君、うるさい」
「藤堂、無理なら無理って云っとけ」
「柏原班長も黙って。お願いしていい?羽沙希君!」
「あ。。。はい」
頷く羽沙希と、両手で顔を覆って大袈裟に落胆してみせる柏原。
ある意味、俺が一番楽な役回りかもしれない。
「誕生日がすっごい楽しみになった~♪」
無邪気に笑う清寿を見ていると、仕方ない、という気になるから不思議だ。
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COMMENT
もうどこから…
!!!
そりゃ~大変!!
続き頑張って早めにUPしようと思ったりしてはいます←
問題は。。乾もケーキを作ったことが無くて、資料探しから始めなきゃならなかったり。。
羽沙希&かっしー並みに動揺中(涙